頭上の敵機
あのグレゴリーペック主演、1949年製作の名作戦争映画。
原題は「Twelve O'Clock High」軍モノやサバゲーやってた方なら即分かると思うが、進行方向に向かって12時の方向上部に敵がいるという意味。いやぁ熱い!
時は1942年。イギリスの基地からドイツ本国へ白昼爆撃を仕掛けるアメリカ空軍の部隊に派遣されたフランク准将(ペックさん)。覇気が無い部隊の再建を任されたが…
このフランク准将、司令官やのにB-17爆撃機に搭乗し成果を上げ帰還。そしたらみんな尊敬して「うぉぉお!ワシらもやったるぜー!」
まさに少年ジャンプ的展開ィ!
ガンダムで言えばブライト艦長がRX-78で出撃してシャアやラル倒して帰還してくるレベル…
まぁフランク准将は元パイロットやから素人ではないんやけどね。そう考えたらアムロはやっぱりニュータイプ…
昔の映画だけあって、バトルシーンは少なく後半に凝縮されてますが、その分人間ドラマが良質。基地内の人間関係や、爆撃機部隊が出撃し、帰還する機体が一機、また一機と減り、基地で待つ人々の心境たるや。仲間が帰ってこない悲しみ。うーん唸らせる。
後半の戦闘シーンは実際の映像を交えての構成。これがね…
撃墜されるドイツ軍の戦闘機、米軍機がドイツ本国を爆撃する本物の映像。あの中には軍人じゃない民間人が多数いて、少なからず民間人にも被害があったと思うと。
米軍機が日本本国を爆撃する映像を見ても胸が痛くなるのと同じで。
娯楽映画として観ていても、やはり戦争というものは悲しいと痛感しますわ。
男気溢れる、ボマージャケットやフライトジャケットの勇姿がしぶいキャラクターに見惚れつつも、これは戦争の映画なんだと思わされた映画でした。