ギルド

アメリのギルドのレビュー・感想・評価

アメリ(2001年製作の映画)
3.9
【独特な色彩設計で魅せるコミカルな恋愛】
空想で遊ぶコミュニケーションが苦手なアメリのとある日常を描いたラブコメディ映画。

ラブコメディーとして見てみると思った以上に絵画的でスタイリッシュな見たことない作品でした。

ラブロマンスとして他の映画にないコミュニケーションが苦手な女の子の使命と不器用さがキュンとして愛らしいし、登場人物の殆どのキャラが立っていて良かったです!
要所要所にされたら地味にイラッとするブラックユーモアさが面白くて、恋愛のカタルシスを楽しくしてくれます!
まるでハリウッド映画のミュージカルを見ているような気分になったかな。

でもこの映画で魅力的なところは映画の語り口だと思います!
セットデザインも奇抜でそれ自体も楽しい要素ではあるけど、本作は「色」で語る部分が強くてそこが興味深い要素でした。
目の前に見える世界がその人の境遇や環境によって見方が違うように、本作のアメリと好きな人との見え方を様々な象徴を司る色で分けられている。その中でアメリの心情変化を映像処理やセットデザインの色で語るところが面白かったです!
内向的であるか外交的であるか?保身になるかリスクを取るか?情熱が覚めたか燃え上がったか?心情と心情が一つになった…など面白い使われ方をしていて、それらが総じてスタイリッシュでした!

ラブロマンスとして都合の良い部分はあっても娯楽作として視覚的に楽しめる部分がマイナスをしっかり補っている作品です。まだ見ていない人は是非鑑賞してみてはいかがでしょうか?
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