鑑賞当時は辰兄ィ追悼企画として③
初『トラック野郎』。
開始早々、川谷拓三と室田日出男のピラニア軍団が息を巻き、その10分後には文太がキンキンの9人の子供を連れてトルコ風呂(現ソープ)に行く…That's 東映!!!
もちろん男も女も子供も、皆すっぽんぽんのモロ出しですよ!!!これが1976年当時の配給収入ランキングで第10位なんだから、良い時代だよな笑
ちなみに『恐怖の報酬』のオマージュ・シーンがあるけど、この翌年にリメイク版が公開なので、きっとフリードキン監督は鈴木則文好き。
本作の舞台は北海道・釧路!そして、辰兄ィの役名が「大熊田太郎次郎左衛門」、通称「カムチャッカ」!!名は体を表すターミネーターみたいなライバル野郎だ!
片や文太演じる桃次郎は、短気で威張り屋だが、情には厚く女には滅法弱い男。島田陽子さんに片想いし馬に詳しいフリをして近づくも、勘違いの連続で笑いを誘う。
しかし、その寅さんばりに空回りさせた優しさが、結果として周りを幸せにしていくので微笑ましくもあり応援したくなる。
ストーリーはあっちへ行ったりこっちへ行ったり、何なら簡単に人も死ぬけど、東映全盛期の勢いに任せて全て突っ切ってくる!桃次郎も親友のためとはいえ、クライマックスは失禁しながら走ってるし、何ならその時のカムチャッカたちとのチーム・プレイは普通に泣けるのだから、勢いって素晴らしい!!!
お気に入りは旧札幌市民会館で歌う都はるみを口説き落とし、事故死したファンのため “盆踊り” を開催する、無茶苦茶、かつストーリーには全く関係ないシーン。
でも、躊躇するトラック野郎たちを文太や辰兄ィが輪に引き込み次第にデカくなる盆踊りが、都はるみの歌との相乗効果で俺たちの大和魂にグッとくる!!