「性の曼陀羅」以来の煩悩地獄。
血気盛んな男とその男をめぐって静かに火花を散らす美女二人の廃寺での訳ありな共同生活。そこに訪ねて来たひとりの旅の僧侶…
勝新の演技はともかく…四人の愛憎どろどろ合戦が、ある意味煩悩まみれの自分にとっても歯を食いしばらされるほど生々しく描かれている。
「酒も断ち、女も断ち、霞の上の上人さまでは生きた世の中の凡俗は救えないでしょう♡」と言い寄る新珠三千代の怪演とナイスバディが素晴らしい。ただ僧侶は、もっともっとカタブツ感溢れる俳優が良かったかも(詳しくないので指名はできないが…)。
男が鬼の棲む館から出てくるラストは印象的。