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愛のむきだしのcyphのレビュー・感想・評価

愛のむきだし(2008年製作の映画)
4.4
京都みなみ会館『コリント書の第13章を知ってるか? 住田くんは普通じゃないよ!ナイト』にて

5年ぶりに見たけど2回目さらにぐっとたのしかった 愛と勃起の話だった 勃起はままならない 勃起は人間を傷つける 人間を狂わせる 嫌悪される 侮蔑される 罪である 知らずにあるいは忘れたまま生きることもきっとできる でも恥じるな 愛を恥じるな 愛は決して滅びない 愛してる 愛してるんだ 心の底から愛してるよ 強引だけどその強引さがたのしくなっちゃう超いい映画だった 園子温悔しいけどやっぱり鬼才なんだなってなる

満島ひかりはずっと叫んでてずっとパンチラしててずっとヒロインでずっと可愛い ガンつける声も黄色い声も叫び声もぜんぶいいの最高 わりとずっと主人公(とその勃起)に対して嫌悪感むきだしなのもすき 折られたり切られたりしばしば勃起が悲惨な目に遭うのもすごくきもちいい 「君のような愚かで勃起する男」も愉快でたのしい台詞と思う 父からの性的な暴力で歪みきったヨウコとコイケが舌を絡ませ合うのもよい 罰されよ勃起、ざまあみろのターンがこの映画の中で2番目に好き

一方で勃起上等変態最高のターンもめちゃめちゃたのしい 3番目にすき 盗撮のとこ総じてすき 漫画でたのしい カシャーて音するだけでたのしい スタートは漫画だったのに物語が進むにつれてキリスト教あるいはゼロ教会の信仰や懺悔となぞらえていくのもうまいしおもしろいと思う(BUKKAKE社の面接シーンでの眩い光に包まれた福音の拍手やヘンタイ懺悔室など) 「勃起を恥じるな」「愛を恥じるな」をあそこで言わせるの本当にすきだな

そしてやっぱりコリント書第13章 あのシーンが一番すき 「最高の道である愛。たとえ人間の不思議な言葉、天使の不思議な言葉を話しても、愛がなければ私は鳴る銅鑼、響くシンバル。たとえ予言の賜物があり、あらゆる神秘、あらゆる知識に通じていても、愛がなければ私は何者でもない」!

ラストのご都合主義っぷり強引さといったらないけど、でも強引にでも勃起がすきとかきらいとかゆるすゆるさないとかもうそういうんじゃなくてこれぜんぶ愛じゃん!で大団円なのすごくいいなと思う みんなうるさいし乱暴だし興奮しすぎだし冷静じゃないしもうしっちゃかめっちゃかだけど愛が綺麗なものなんて誰が決めた愛を恥じるな愛最高〜fin〜ってかんじ

あと音楽ずっと流れるのもよかったゆらゆら帝国だった ゆらゆら帝国さらによりぐっとすきになった わたしも教会でタンバリンに合わせてみんなで空洞です歌いたい
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