まったく予想もできない物語だった。
なんて切ない。
刑務所上がりでけんかっ早いマックス(ジーン・ハックマン)と、
5年の船旅から帰る、陽気でどこかネジが外れているようにも見えるライオン(アル・パチーノ)が出会う。
二人とも〝普通〟ではなく、はみ出しもので、危なっかしい。
二人の夢へ向けてのロードムービー。
前半は、駄々っ子のようなマックスをなだめるライオンのほうが保護者的だった。
マックスのせいで矯正所での懲役を食らった一か月の間に、ある事件が起こり、立場は逆転する。
マックスが実は本当にいい奴。
男の友情に泣けた。
女の、男へのひどい仕打ち。
自分が傷ついて苦労したら、腹いせにあんな嘘をつくものだろうか。
女の立場になれば、そうかもしれない。
苦くつらいラスト。
マックスの行動にまたまた泣けるのだ。
いい映画を観た。
アル・パチーノが若くてかわいくて、そして役者としてすでに凄かったんだ。
ジーン・ハックマンは、すでにジーン・ハックマン。