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駅馬車のSIのレビュー・感想・評価

駅馬車(1939年製作の映画)
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2021.9.2
車内にて鑑賞

西部開拓時代。家族の敵討ちのために脱獄したガンマンの主人公は、凶悪なインディアンの襲撃に怯える8人の駅馬車に乗り合わせる。父親の友人の保安官、アル中の医師、緊急出産する妊婦、妊婦に恋したガンマン賭博師らと心を通わせ、主人公は元娼婦に恋をする。襲撃してきたインディアンを力を合わせ撃退し、到着したローズバーグで敵討ちを成功させた主人公は、保安官に見逃され元娼婦と家へ帰る。

傑作。ジョンフォード×ジョンウェイン。
インディアン襲撃という危険の予感。駅馬車に乗り合わせた9人が力を合わせてインディアンから逃げ切る。大見得はラスト一発だけなのだが、そこまでに構築される人間関係、サスペンスの緊張感が非常に上手い。
「七人の侍」も言われてみれば構成は同じ。なるほど。

演出が良い。ジョンウェイン筆頭に、各キャラのファーストカットのカメラワークが良く、コロガリが鮮烈で印象的。
主人公たちのライフルをリロードするカット、銃を手渡し次々と打つその身のこなしがすばらしくカッコよく撮られている。
ラストの襲撃シーン。手綱が切れたため、駅馬車を引っ張る馬たちの背中を次々移動するジョンウェインは、どうやってやっているのか。
一番最後の1対3の敵討ちのシーンは、銃撃カットを映さない品の良さ。

出てくる役者も、ガンマンはジョンキャラダインなど顔が濃い。強烈に印象に残る役者をあえてキャスティングしている。

これは、素晴らしいですね。また観ます。
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