ハリィしろかわ

駅馬車のハリィしろかわのレビュー・感想・評価

駅馬車(1939年製作の映画)
4.2
【 シネマメモ帖 「駅馬車」(1939年) (淀長5/100)】

駅馬車に乗り合わせた人々(脱獄囚、娼婦、妊婦、酔いどれ医師、銀行員、酒のセールスマン、ギャンブラーに馬車の運転者とその助手)がおりなす人間模様を軸に、途中、アパッチ族襲撃のスピーディーかつダイナミックなアクション、そしてラストの緊張感漂うライフル対決が展開される、西部劇のカテゴリーに収まらない、映画史を代表する傑作アクションドラマ。

訳ありの乗客たちが暴走する乗り物に乗り合わせ、最初は反目しながらも、やがて協力しあって難局を乗り越え、ラストは主役と悪役との対決が待ち構える、というストーリー展開。
これを観たら、キアヌ・リーヴス主演作「スピード」って本作に似てない?と思ったよ!
また、襲撃してくるアパッチ族と駅馬車との激走しながらの対決シーンやド派手な落馬シーン、激走する馬への飛び乗りスタントを観ていると、「マッドマックス」のカーチェイスシーンを思わずにはいられない!
これだけでも、本作が後世のアクション映画に多大なる影響を与えているのが分かります。

また、白黒映画ながら、舞台のモニュメントバレーの壮大さが堪能でき、駅馬車による移動の苛酷さが十分に伝わります。

最近のCGばかりの凡庸なアクション映画に少々飽きてきた方には、是非本作を観て、映画史に残るアクション映画の素晴らしさと基本を実感してほしい!

追記
本作(原題「Stagecoach」)の邦題を「駅馬車」と命名したのは、故・淀川長治センセイというのは、有名なお話だそうです。

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