ハンコ課長

少年と自転車のハンコ課長のレビュー・感想・評価

少年と自転車(2011年製作の映画)
3.3
最初ガキがあまりに聞き分けが無いので、かなり不快感を持つ。
そしていきなりの里親登場と、急展開をみせる。

この里親お姉さんがとても優しくて、物語に癒しを与える。しかし父親の曖昧な態度を諫めるシーンは頼もしかった。そして少年が顔をかきむしってしまうという、怒りのやりどころをなくした表現にリアルな辛さがあった。

セリフでもあったが、少年がイキイキと自転車を乗りこなす姿はとても心地よい。
悪役の年上不良との絡みがストーリーに闇を落としていくが、彼もまた要介護の母親を抱えたイバラの人生を生きているのを見て、憎みきれない。

終わり方がかなり突然で、
「えっ、ここで終わるの?」
と、驚いて肩透かしだったが、全体としては楽しめた。
ハンコ課長

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