このレビューはネタバレを含みます
治療法がなく2年以内で亡くなると言われた難病、副腎白質ジストロフィーに侵された男の子ロレンツォと両親の長い闘いの物語。
両親の愛と執念で、治療薬発見に至るとは、信じられない夢のような話である。しかも実話だというから、なお驚き。
途中過程は目を背けたくなるほど苦しい。植物状態の人や延命治療について考える時、いつも思うが、本人の意思が確認できない以上、『生きている』と『生かされている』の区別は実に難しい。意見が割れるのは必然である。
でも医学の進歩には結局のところ、治療をする側のある意味エゴな面も必要なのではないだろうか。