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フェリスはある朝突然にのみおこしのレビュー・感想・評価

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)
4.3
フェリスは校内でも人気者の、とにかく頭の回転が早い高校生。今日も抜群の発想で親と先生にウソをつき学校をズル休みして、最高の1日にしようと画策するが...。

ジョン・ヒューズ監督の代表作にして、80年代の青春映画の中でも特に老若男女問わず誰が観ても楽しめる永遠の傑作。
何事も完璧になってしまう展開って、映画や本などのストーリーではご法度であることが多く、波乱万丈だからこそ面白いもの。しかし本作はそのタブーを覆した点がまずスゴイ。主役のフェリスはとにかく運がつきまくりで失敗ゼロのスーパー高校生!「ありえないでしょ!」とツッコミたくなる一方で、ここまで楽天的に日々を生きられるフェリスが最高にかっこいい。サボりを暴こうと必死な大人たちをサラッとかわすたびに拍手したくなっちゃう!

マシュー・ブロデリックはもちろん、ほかのキャストもみんな最高。特に生徒たちのお目付役であるルーニー先生を演じるジェフリー・ジョーンズのコメディアンっぷりが絶品、『アマデウス』のヨーゼフ2世と同一人物と思えないくらい痛い目に遭いまくり...!
フェリスの相方のキャメロンも、不満タラタラながらフェリスについて行ってだんだんポジティブな性格へと変わっていくオイシイ役柄。演じるアラン・ラックは『スピード』などにも出ていましたが、本作がとにかくハマり役。当時29歳だったそうですが、どう見ても高校生にしか見えない(笑)。
妹役の『ダーティ・ダンシング』のジェニファー・グレイも可愛かった〜!

'Life moves pretty fast. If you don't stop and look around once in a while, you could miss it. 'という彼の名ゼリフがありますが、堂々と学校をサボるフェリスのように、時に立ち止まって思う存分楽しむことは誰しも必要なんですね。社会人になった今だからこそ余計刺さります(笑)。
フェラーリを乗り回すシーンに始まり、パレードでの大騒ぎや決死の自宅への猛ダッシュシーンなど思わず笑顔がこぼれる名シーンの連続。誰にでもオススメしたい最高の一本と出逢えてすごく嬉しい!

サントラも80年代らしくてかなり良いんですが、特にYelloの'Oh Yeah'のふざけた調子が本作の世界観を体現していて最近ヘビロテで聴いています(笑)。
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