mikoyan358

リリーのmikoyan358のレビュー・感想・評価

リリー(1953年製作の映画)
3.0
大大大好きな作家ポール・ギャリコの「七つの人形の恋物語」がベース。想いをストレートに伝えられない男が自らが操る人形に代弁させ、少女がその真意に気づく...という根幹はおおむね似ているが、粗暴さの中に確かな優しさを秘めていた、というギャップが心地よかった原作と違って優男のメル・ファーラー(個人的には演者として一度として良いと思った試しがない)なので焦点がぼけた感があるのが返す返すも残念。でも、それを吹き飛ばして余りあるほどにレスリー・キャロンの存在感が半端ない。一見して絶世の美女ではないのに(失礼)可憐で、軸のぶれない身のこなしそして切なさの残る歌声は、やっぱり当代随一のミュージカル女優ともてはやされただけの事はある。
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