AE35UNIT

蛇女のAE35UNITのレビュー・感想・評価

蛇女(2000年製作の映画)
3.2
純粋な恐怖というよりも怪奇を探求する路線の映画。女性であること、蛇、そしてそれらが重なり合うところに蛇女...。怪談劇の舞台みたいな照明と歪んだレンズでの接写が独特の不穏感を出していた。

冒頭の、体をまさぐられる女性の裸体の映像とか、女性モデルが肌の角質を毛穴すみずみまで拡大鏡で覗かれたりする(それも大勢の人の前で!)。このような気味悪いシチュエーションを畳み掛けてくるのが良い。
「水を飲んだら変な管に水が入ってしまってむせ込んだと思ったら、喉から髪の束が引きずり出されてくる」
「部屋の壁に貼ってあった自分の写真の目の部分だけが破り取られてあるのに気付く→そして、破られた目元から誰かがこっちを見ている...」
「細胞の増殖する映像とカズキ教授の謝罪をカットバック」
 「なぜか顔を見られたくない研究所員同僚」
などなど、気味悪く奇抜な(90年代日本っぽい)シチュエーションを見せてくる点も良かった。

「初めて行く人の家の中を深夜にうろつく怖さ」とか、恐怖表現のセンスオブワンダーとして確固たるものだと思う。

「細胞にプログラムされた生と死のリミッターを解除する」「細胞そのものが持つ禍々しさ」みたいな話が展開していくあたり、「神霊狩/GOHST HOUND」との接点であるように思われる。

ただ、わざとらしい「はい、これ狂気でーす」ドサッ‼︎ みたいな笑い方は生理的に無理。

上から落ちてきたもの(物理法則、自然のことわり)によって黒幕が倒されるオチなども本当に怪奇。浸透圧タンクが棺となって二人は永遠に...みたいなのも良い。

主人公がずっと一人で抱え込んできた恐怖を、諏訪太郎と二人で共有することで辛さが和らぐラストも良い。