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彼奴(きゃつ)を逃すなのモチのレビュー・感想・評価

彼奴(きゃつ)を逃すな(1956年製作の映画)
4.5
先ず木村功が旧友に会い現状の自分と比較し嘆き、妻が説得するもラジオ修理の仕事を続けていいものか悩むが、お客さんが来た瞬間に颯と笑顔になり、もう少し頑張ることを決意する。夫婦の絆が簡潔に表現され、これより幾度もある夫婦が連れ添って歩くショットが素晴らしく見える。
中盤で犯人と間違え木村功が逃げる時にカメラが太陽に向き一瞬だけ画面が真っ白になり、爆発した様な興奮がある。さらに殺人事件を目撃する短いショットの積み重ね。目撃した事を報告するか悩む夫婦を、部屋を暗くして殆どシルエットになる姿を捉えたローアングル。最後の犯人が報復に来た一連の場面。全てに緊迫感が張り巡らされている。
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