あしからず

ブロンド少女は過激に美しくのあしからずのレビュー・感想・評価

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本作を撮影中に100歳の誕生日を迎えたオリヴェイラ監督作品。
妻にも友にも言えないような話は見知らぬ人に話すべし…というプロローグから列車の中で青年が隣の席のご婦人に自らの過去を告白する。
生真面目そうな主演の青年は監督の愛孫のリカルド・トレパ。
向かいの家のブロンドの美女に一目惚れしたのだがと語る彼は浮かない顔で、そのストーリーがあまりハッピーではない事を予感させる。
様式はイソップ童話的教訓作のようで、ラストは呆気ないほどフッと終わる。
にも関わらずオリヴェイラの気配が画面の細部まで行き渡っていて監督にしか撮れないであろう秀麗な作品に仕上がっているのが流石だな〜と思う。
次作のアンジェリカの微笑みもそうだが紙芝居のような正面からの固定のカメラアングルが多くそれらが幾重にも重なって芳しい奥行きを感じられる。
100年生きた映画監督がこういうものを撮るのは驚くと共に感慨深いな〜。

美女の持つアジアンな感じの団扇がかわいい。
あしからず

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