「ブロンド少女は過激に美しく」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます


会計士の男マカリオは仕事場の窓から見える少女ルイザに恋をし、なんとか結ばれようと奔走するが…



妻にも友にも言えない話は見知らぬ人に…と偶然隣りあわせた婦人にマカリオが話しかけるシーンから自然と物語に引き込まれる。


そしてあの結末。ああいう突拍子も無い結末好き。

ただサロンのシーンで読まれる詩や、
マカリオがルイザを隣の建物の窓越しに見るときの断絶感、非対称な撮り方がマカリオの未来を暗示してるようにも思った。

オリヴェイラはこの作品を撮ったとき100歳だったらしいけど、全く古くささがない。
レビューを漁っていて、反音楽、反モンタージュ、というキーワードを見て少し腑に落ちた。
サクッと見れる尺も良い。面白かった。
古典的な美しさで感性が喜ぶ(休まる)映画。
オリヴェイラ作品、二本目の鑑賞。
各場面が古典絵画の美しさ。

なぜか毎度この監督の画の美しさからは官能的な質感を感じる。
拍子抜けするような何気ない展開にあって香り立つような映画空間が目の前に広がっていることにまず驚く。まさにいぶし銀の魅力。
女の内面をもう少し知りたかった、にしても男の軽さ。次の駅に着くまでの短く儚い身の上話。その短かさが妙に気持ちよい。にしても濃密な映像。
冒頭の列車シーンの不思議な緊張感が好き。
そして、美少女で眼福。
サロンの高級感もよい。バロック。
悪女系かなあと思っていましたが、そんなことなかった。
悪女が好きなのでレンタルしました。しかし、思っていた感じとは違うかな?

途中で主人公の店のハンカチが盗まれたところでだいたいオチが読めましたし、本当にその通り終わっちゃたのがなんとも....あらすじの誰にも言えない衝撃的な体験談ってほどでもないかなと思いました。タイトルの過激って部分もどの辺が過激なんだ?と思いました。

でも、ブロンド少女は本当に美しいです!!あんな子が向かいの窓にいたら誰だって恋に落ちますよ!映像もとても綺麗で、観てよかったと思います。
観終って、えっ!
何が起こったの?

この身のうえ話、知らない人に隣で話されたら...どうすればいいかね?

60分程度の時間で、長めのシーンが多く、ストーリーはかなり早く展開、
話は噛み合わないようで、しかし内容は十分理解できる。
ほんとに身のうえ話を聞いてるよう。
偶然、隣に座った人との話って、深入りせず、どう答えようって思いながら聞いたりしてしまう。
そこへ、あの結末...

話を聞く側は、「その女性、繰り返すんだろうなぁ、きっと」とか「ホントなの?」とか思いながら、ただ答えようもなく、列車は進むんでしょうね。

この監督、100歳を超えていたんですね。脱帽! 参りました。
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