あまのうずめ

未来を生きる君たちへのあまのうずめのレビュー・感想・評価

未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)
3.0
暴力と赦しについて言いたいことは分かるけど、描かれていることと自分の考え方に差異があるので、いくらアカデミー賞外国語映画賞を獲ろうと評価は低い。

暴力を振る方はバカだから同じになっちゃいけないと再び殴られに行く医師アントンは、その姿を息子エリアスとその友人のクリスチャンに見せるのだが、そのアントンは不倫して赦してくれない妻に向かって「何度も謝っただろう」と言いのける。
そして仕事先のアフリカのキャンプでは悪党ビックマンの治療後、彼の暴言に怒り武器不携帯で一人ならば抵抗出来ないと民衆に差し出し袋叩きにさせる。(そこを後に激しく後悔はする)

いじめられている自分の息子エリアスの三者面談での学校の言い草や対応に怒るのは母の方。アントンはいじめ=暴力に対し息子に赦してやれとは言わない。

これだけで他の部分のストーリーは台無しになってしまった。普段はこう言うことは無いが冷静にスルー出来ない箇所が散りばめられたので見終わっても何だかなと思った。

映像は絵になる構図、危機迫るカメラワークなどあったのでこの評価。