このレビューはネタバレを含みます
スパイスが効きすぎて…しかし背を向けてはいけない作品。
原題と邦題は随分と意味が違ってしまうが、どちらも間違ってはいない。
原題はそのままの意味であるのに対し、邦題は未来を堪え忍ぶであろう者達へのメッセージ性を強調しているからだ。
この永遠の課題とも思えるテーマを考えていくことは容易ではない。
いじめや暴力は世界共通に存在する。
それは未来永劫なくなることなく、むしろ悪化していくのだろう。
そしてこの邦題が素晴らしいのも頷けるけど、投げっぱなしすぎやしないかとも思える。
こういったテーマを作るのも訴えるのも、大切なことだと理解できる。
でも「根源」に該当する連中が作品を通して何かを学ぶだろうか?否である。
考えなければいけないのは根源によって被害を受けた者達だ。
しかし被害者は何を考えればいいんだろう?
どうすれば避けられたか?
今後どうすれば平穏に収められるか?
復讐をすることは間違っているか?
…こんなことしか考えられないことが、既に間違っている。
この問題への解決策は自分の中では出来上がっている。
モラルに反することだけど、それくらい根が深い問題だということ。
自分の子供が大きくなって、この壁に直面してしまった時、どうしようもなくなった時に伝えてあげたい。