しゆ

メン・イン・ブラック3のしゆのレビュー・感想・評価

メン・イン・ブラック3(2012年製作の映画)
4.4
めちゃくちゃ面白かった。シリーズ2作目を観て正直これ以降1を超えることはないんだろうなと勝手にたかをくくってたから、あまりの完成度に驚いた。
タイムトラベルもの特有の伏線回収はもちろんのこと、タイム"ジャンプ"を使うことで攻撃をかわす機転には思わず声が出たし、Kが寡黙な理由やJを採用したルーツといったシリーズの設定の補強をしたような展開で、非常に綿密な脚本だったと思う。
一度恐竜がいた時代まで遡って徐々にジャングルが開拓されビルが建てられていく演出は2012年公開と比較的最近によるCG技術の向上による産物そのもので、カーチェイスや発射台のアクションシーンにおいても抜かりがなかった。2との間が10年あるのでリアルタイムで自分が観てたら熱が冷めてしまってたかもしれないけど、こうして続けざまに追っていけるのは良い時代に生まれたなとつくづく思う。サンキューアマプラ。
今回初登場のグリフィンはいいキャラしてて「今この瞬間になるまではあらゆる可能性が無限に存在しそれが全て同時に進行している。だから『奇跡』には理由が存在する。」という言葉が印象的。奇跡を人生のハイライトって呼ぶのいいなぁ。ジョシュ・ブローリンの演技はKの面影を残しながらハチャメチャなことしてて見事。
Kの「いい極秘機関を紹介するが」という誘いに「行きたいが…」と言いかけた大佐は、グリフィンから未来を見せてもらったときに死ぬことを認識していたのかと思うとまさしく「お父さんは英雄」。
もうウィル・スミスJのニューラライザー後の与太話が聞けなくなると思うと寂しい。最後の小惑星のくだりもこれからもMIBは地球の危機に直面するだろうけど、なんだかんだ乗り越えられるっていうコミカルさと希望の「MIBらしさ」を存分に押し出した良い締め方だったのでシリーズ最高の幕引きだったと思う。インターナショナルについてはまた今度にするとして、今はこのキャスト陣の余韻に浸りたい。
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