tjZero

メン・イン・ブラック3のtjZeroのレビュー・感想・評価

メン・イン・ブラック3(2012年製作の映画)
2.5
「答えを聞きたくない質問はするな」ってセリフがキーワードのように、何度も出てくる。
これってわかり易く言い換えると「現実には目をつぶれ」ってことでしょ?
このシリーズ全体が、こうした安易な姿勢に貫かれている気がする。
出てくるエイリアンたちは不法移民のメタファーだっていうのは明白だし、それをただ取り締まれ、っていう短絡的な解決法。
同じエージェント物でも「差別するヤツこそ取り締まれ」っていう『キングスマン』なんかとは真逆の姿勢。だから得られるカタルシスも安っぽくて底が浅い。
あと、この『3』で残念な点を3つ挙げましょう。
①時代色が出ていない…せっかく1969年にタイム・スリップするのに、現代パートと同じピカピカでカラフルな画面。差が無くて、遠い時代に来た、って感じがしない。もったいない。
②タイム・パラドックスの扱いが雑…『ターミネーター』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も反則スレスレだったけど、本作はユルユル。だって悪役なんかは過去の本人と直接会っちゃったりしてる。これじゃあ、タイムスリップ物の緊張感が無くなっちゃう。
③トミー・リー・ジョーンズの不在…最初と最後しか出て来ない。やっぱり、彼とウィル・スミスとのコンビネーションこそがこのシリーズの最も大きな魅力だとよく分かった。ジョーンズが大半で不在なので、作品自体が片翼を失った飛行機のようになってしまった。
tjZero

tjZero