Ash国立ホラー大学院卒論執筆

震える舌のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

震える舌(1980年製作の映画)
3.7
【日常に潜む極限の恐怖】

破傷風を患った娘を看病する両親の地獄の日々を描いた話

30億年以上前、地球にまだ酸素がなかった頃生まれた破傷風菌。そいつは酸素に触れると死滅するが、泥などの水の中に未だに潜んでいる。ちょっと怪我をするだけで入り込んで重篤な症状が出て、致死率は異様なほど高い。まさに日常に潜む極限の恐怖だ。

単なる闘病記なのに、内容は完全にホラー。発作時の描写が兎に角恐ろしく、滅んでいく娘をただ見ていることしかできない両親の姿も痛々しい。

トラウマ映画としても有名な今作。悪魔や幽霊などの超自然的なものではなく、現実に存在するものを描いている所が更なるトラウマ要素だな。