daiyuuki

ドラゴン怒りの鉄拳のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)
5.0
非情可烈な日本軍国主義の嵐が中国大陸を吹き荒れる一九〇八年。その動乱のさなか上海の街に一人の中国人青年がやってきた。
名をチェン・チェン(ブルース・リー)といい、秀れた拳法の使い手だった。チェンの目的は、彼の武術の師である精武門道場の創始者フォ・ユンジャの葬儀に参列するためだった。
道場はこの偉大な武道家の不可解な死に打ちひしがれさらにそれに追い討ちをかけるように数日後、同じこの上海で一派をかまえる日本武術協会から〈極東の病める国〉と記した看板が届けられた。
明らかに精武門道場、ひいては中国人全体に対する許しがたい侮辱であり、挑戦でもあった。
チェンは憤激し、日本武術協会に乗り込んで会長の鈴木(橋本力)に挑んだが、鈴木は三日以内に精武門道場を明け渡すように要求した。
チェンはこのとき以来、師は何者かに殺されたのではないかという疑問を抱き、その真相を確かめるべく上海にとどまることにした。手始めに鈴木の用心棒を捕えて問いつめ、地獄に送り込んで反応を待った。
案の定、鈴木は絶大な権力で警察を動かし、チェンを逮捕させようとした。
警察に追われる身となったチェンを安じたユアンの娘のリー・エー(ノラ・ミャオ)は町中を捜し廻ったが、見つからなかった。
それを見計らったように鈴木の命令を受けた日本武術協会の部下たちは手薄の精武門道場を急襲した。その頃チェンも日本武術協会に殴り込み、多勢の高弟たちを次々と打ち倒していった。
そして最後に残った会長鈴木と彼のロシア人の用心棒との激突は、遂にチェンの勝利で終止符が打たれた。
かくして偉大なる師フォ・ユンジャの仇は見事に討たれ、チェンの疑惑通り、ウー道場乗っ取りのために鈴木がフォ・ユンジャを毒殺した事実も明るみにでた。
すべてが終わり、チェンは愛するリーと共に上海を逃れようと決意した。だが、それも束の間、ことは意外な方向へ進んだ。
精武門道場の門弟たちと日本武術協会との壮絶な闘いのあとに、チェンが駈けつけると、そこには日本領事と警察が待ち受けていた。権力をカサに着る領事は、チェンが自首しない限り精武門道場を閉鎖し、門弟たちの命さえ保証せぬと脅迫していた。
そのとき、道場の二階からチェンが突然姿を現わした。チェンは自分の命と引きかえに、リ・ウーたちを助けようと自首を申し出、階下に身を躍らせたが、その一瞬、凄まじい拳銃の音が耳をつんざいた。秘かに待ちうけていた警察隊の一斉射撃--チェンの肉体は絶叫を残して大地に伏した。
ブルース・リーの代表作であり、ジャッキーチェンやドニーイェンやジェットリー主演で何度もリメイクされたカンフー映画史に残る傑作です。連続蹴りやヌンチャクを使ったアクション満載で、ブルース・リーの悲壮感や怒りの表情や鍛え上げた肉体から繰り出すアクションに憧れてしまいます。悲壮、怒り、切ない表情、多彩なバトル、ラストシーンの叫びは、忘れ難い。
daiyuuki

daiyuuki