YasuhitoArai

あんなに愛しあったのにのYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

あんなに愛しあったのに(1974年製作の映画)
4.0
エットレ・スコーラ監督作品。
第二次大戦中のレジスタンスの同志、アントニオ、ジャンニ、ニコラの3人は戦後、それぞれ看護助手、弁護士助手、教師となる。アントニオは入院していたルチアーノと出会い、好意を抱くが・・・という話。

同志であった男三人の、一人の女性を交えながらの30年程の人生を描いた作品。戦後のイタリア史と、それぞれの人生と、映画愛が混じりあった作品。男三人の人生を二時間程で描くため、けっこうはしょられている。ほのかなコメディがベースだけれど、随所、また後半部に哀愁、悲しみを感じさせる部分もある。人物が観客に話しかけたり、心の声を表す時に人物にスポットライトが当たったり等いろいろと演出に工夫している。

フェデリコ・フェリーニ、ヴィットリオ・デ・シーカ等イタリアの名監督がカメオ出演。しゃべるフェリーニを観られて嬉しい。

証明写真のシーンが一番心に残る。
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