そもそも原作の漫画は当時の、漫画ってこういうもの、って枠を壊した作品。
当時のマンガって言えば、手塚治やら宮崎駿やらが代表的で、どこかホンワカしてる馴染みやすい絵柄だったのが、大友先生の絵は子供ガン無視の実写寄り。
持ち前の画力でゴリゴリ書き込むわ、内容社会派寄りだわで、時代の先行き過ぎてた。
だから、今時代がアキラ追いついた、とか言われてるんだろうけど。
映画はそんなアキラの世界観を妥協無しで写し込んでいて、もう見事。
映画って枠の関係で、大きな問題や事件の一部をフレームに切り取ったものになってるから、全貌が見えないとスッキリしないって人には向いてないんだろうけど、よく分かんないけど何か大変な事が起きてる!ってワクワク感だけでも充分楽しめると思う。
世界観って言葉はあんまり好きじゃ無いけど、ここまで細かく丁寧に世界観を演出してる映画はなかなかないのでは。
すごい、の一言に尽きる映画。