ぐりこ

アキラ AKIRAのぐりこのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.1
ずいぶん久しぶりに、それこそ中学生以来くらいでAKIRAを観た。
きっかけはこの前に観た映画の主人公がアキラだった、からではなく東京オリンピックの延期絡みでAKIRAのことが話題になってたから。
あの頃、AKIRAを観たのはサブカルチャーの金字塔と知って「最近AKIRAにハマってんねん」て言いたかっただけだし、よくわからなくても本棚にあのでかくてコテコテした装丁が並んでるだけで少し満足してた。懐かし。

さて、久しぶりに観た感想は“やっぱ難しい”と“やっぱすげえ作品だったんだな”ということ。
お話に関していうと、わかったようなわからんような。 とりあえず金田が最後まで金田らしくあってくれてよかったな、と。

特筆すべきは、その世界観。
近未来を舞台にしたサイバーSFは今でこそ巷に溢れかえっているけど、当時AKIRAはそのはしりであり、スピルバーグに「あんな作品を作りたかった」と言わしめ、アニメや音楽など多くの作品でオマージュされ続けてる。
退廃的な近未来の第三東京、バイクで走り回る金田たち、扱いきれないオーバーテクノロジー、巨大化する鉄男、、、80年代の作品のクオリティとは思えなかった。
それがまた“2020年に東京オリンピックはできない”っていう預言めいた描写で改めて話題になってるなんて、ちょっと鳥肌立っちゃうな。

ということで偉大なるSFの金字塔、やっと今実感できた。
「“さん”をつけろよ デコ助野郎!」(笑)
そういうことだな、AKIRAさん。
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