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アキラ AKIRAのmittskoのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
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超久々に観た… 20年ぶり? 1988年作品、押井攻殻の7年前、幻魔大戦の5年後であり リミティッドアニメに特化していた当時の日本の業界の技を最高度に結集して作られたものではあったが それゆえにこそ表現には不満がのこる

実際 原作を溺愛していた大学生のボクは 公開当時この映画作品にはかなりの不満をもったものだ 大傑作の漫画から空想していたものが、ちっとも再現されていないと感じたのである さらに、動画になることで 全体主義国家、反政府組織、不良、ドラッグ、新興宗教、超能力、軍事クーデータなどが、サブカル的に扱われている点(これは原作漫画からしてそうだった)、あるいはその表現が 異様に軽薄に感ぜられたものである

これらの要素は、現在進行形の事態や未来を描くのではなく、前世代の経験の戯画化にすぎなかったのだ、と今になってはわかる さらに加えて、原作の常軌を逸した特別な作画が、アニメ画ではまったく再現されることもなかった

さて2017年現在、こうした感想には当然変化がない やはり観ていてこしょばゆい、そして残念な気持ちがまず先行する
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