イチロヲ

アキラ AKIRAのイチロヲのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.5
無秩序状態のネオ東京を生き抜こうとする暴走族の少年が、国家主導の人体実験に関わっている、不思議な子供と接触してしまう。原作者・大友克洋が自身のコミックを映像化している、世界的カルト人気のSFアニメーション作品。

少年期に父親(祖父かも?)の同伴で劇場鑑賞した記憶あり。劇場内は熱気に溢れており、人生初となる「立ち見」を体験。スクリーンの光線が雨のように降り注ぎ、聞いたこともない民族音楽に囲まれる。「映画館=異空間」を、最初に感じた瞬間であった。

閑話休題。本作は、ディストピアの雰囲気作りと高度なアニメーションが、国宝級の職人技とも言えるレベルに達している。とりわけ、病的なほどの人体破壊&都市破壊描写が白眉となっており、カメラが派手に動きまわる視点移動にエキサイト必至。

個人的には、精神攻撃を受けたときのバッド・トリップ映像と原作の主要キャラが瞬時に消える一発ギャグがツボに入りまくり。性別が分かりづらいキャラデザのため、女性キャラの魅力がイマイチ弱いところが残念ポイント。
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