第三次世界大戦後の復興した東京を舞台に、超能力実験を進める軍と反政府軍、暴走族の少年たちの争いを描くSFアニメ。
まさに"アニメーション"と呼ぶにふさわしい。キャラクターや乗り物のリアルな動きは、手書きとは思えない程、丁寧で緻密。街並みや機械、水や煙、光の描写、カメラワークはこれまで見たどのアニメをも凌駕し、その全てから製作者の熱意と努力が伝わってくるようだ。
それはそうと、脚本重視の自分的には、ハッキリしない展開や主人公たちの行動の整合性のなさに終始引っかかりを覚えた。登場人物たちの背景があまり明かされず、感情移入しにくかったのも良くなかったし、挙句の果てにはこれ程素晴らしい映像も緻密すぎて最後の方には目が疲れてしまった。
科学の暴走を警告するようなメッセージ性はあったが、物語としての深みに欠けていると感じざるを得なかった。