近藤啓二

天使の涙の近藤啓二のレビュー・感想・評価

天使の涙(1995年製作の映画)
5.0
かつて香港映画は一つのブランドでした。
いまはすっかり韓国映画に取って代わられた感がありますが、流行り廃りでなく政治的なことで急速に変化させられたのは、なんだか残念でした。

その中国返還前夜にまるで最期の煌めきのように現れたのが、このウォン・カーウァイだったように思います。

前作「恋する惑星」を含め、こんなアジア映画観たことなかったし、この時代の香港だからこその何かが、この作品を作らせたようにも思えます。
最後の香港映画と言うには大げさかもしれませんが、90年代を代表する一本ではあります。
近藤啓二

近藤啓二