50年代に東宝で9本作られた人気シリーズを、マキノ監督本人が60年代になって今度は東映でリメイクしたシリーズ4作ある内の1作目。鶴田浩二演じる「~ずら」が語尾につく次郎長親分が子分を増やして一家を作り旅に出る。
コテコテの名古屋弁を話す第一子分の鬼吉役の山城新伍が、今でいう菅田将暉のような立ち位置。姉さんお蝶役の佐久間良子のいじらしい可愛さ。綱五郎役の松方弘樹は目付きと女性の触り方からしてもうエロい。モブ岡っ引きらによる「御用だ、御用だ、御用だ…」連呼。お蝶、お千、お徳の三者三様な女性像が描かれてる。
旅先の小料理屋主人の藤山寛美は今見ると、表情の作り方から仕草まで藤山直美に瓜二つで驚く。津川雅彦がストレートにハンサム。そんな藤山と津川が博打で金すって、翌朝起きたら皆の着物がなくなる展開が急にコメディになる不思議。随分間抜けな感じで映画は終わるがほっこりしたので悪くない。