全体的に色彩がおさえてあり、文学的な雰囲気がひろがる美しい作品だった。
よく理解できないのはマイケルについて。 家族は彼にどんな影響をもたらしていたのか? 再会の裁判で真実を言い出さない決断の理由は? 面会に行っておきながら引き返したのに、朗読を送ったのはどういう思い? なぜハンナの手紙に返事を書かなかったのか? ユダヤ人の女性に会いに行って自分とハンナの関係を話してどうしようと思ったのか? なぜ自分の過去を娘に話そうと思ったのか? どれも中途半端であり少しずつ揺らいでいて、共感しきれない。もう一度観たら分かってくるのかなぁ。
でも主役はハンナ。後半、彼女の出自や生きていくための選択がとても悲しい。 彼女の演技がいやらしさを上回っていたように思う。