Narmy

愛を読むひとのNarmyのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
3.9
邦題とジャケットから推測するとおりラブストーリーではあるけど、それだけではなく、重たい歴史の歪みをひしひしと感じる2時間超。
繋がる時間に運命のいたずらを感じ、その運命を引き寄せる秘密を共有する男女の物語。

1958年、西ドイツ ・ノイシュタット 、電車で体調を崩したマイケルは、偶然休んでいた路地でハンナに助けられる。
数ヶ月後、その時のお礼をするため、 ハンナを訪ねるマイケル。
15歳の少年と年上の女性。
純粋な少年は、年上の女性に翻弄されながらも、彼女の奥底にある本質に触れる度、離れられなくなる。

マイケルは誰よりもハンナを理解し、ハンナに欠けていた部分に唯一寄り添っていたのか、、
それは、若い頃のように勢いのある愛ではなかったかもしれないけど、大きな愛情のあらわれだったのかも。

今作はハンナから感じるちぐはぐな印象が、少しずつ紐解かれ、ハンナという1人の人間の輪郭が徐々に明らかになっていく所が見どころではある。
ただ、ハンナの生い立ちはえがかれていないので、その時々で何を考えていたのかは表情や行動から想像するしかない。
しかも、あなただったらどうする?というハンナの問いに、すぐに答えが出せなかった。

後半になればなるほど、何度かサラッと出てきた教育者の教えがちらつく。

本当に恥ずべきこととは?ということなんだろうとは思う、、
Narmy

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