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コヤニスカッツィのAKIRAのレビュー・感想・評価

コヤニスカッツィ(1982年製作の映画)
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日頃感じる自我の揺らぎなんかクソどうでもよくなるドキュメンタリー作品だった。自然現象のように自然や人工物、人々の営みなんかを眺めるとこんなにも楽になるのか。
自分にも価値がなければ他人にも価値がない。あるのは、定型的な流れといったものしかないのか。決まりきった毎日しかないのか。世界はシステムでしかないのか。進歩すればするほど世界は絶望と退屈化していくなら全てに意味はないのか。あるのは存在だけなのか。それなら価値や意味とは。そんなものは自分で無理矢理捻り出すしかないのか。
2001年宇宙の旅、のような荒野映像も印象的だが、めくるめく人々の営みの流れを高速に撮影した場面はテクノっぽい音楽と共に強烈に心に残る。
エンドロール前にあるタイトル名の説明で腑に落ちた。「"コヤニスカッティ"とはホピ族の言葉で、1.常軌を逸した人生、2.混乱した社会、3.平衡を失った社会、4.崩壊する社会、5.他の生き方を脅かす生き方、を意味する」
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