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愛という名の疑惑のRのレビュー・感想・評価

愛という名の疑惑(1992年製作の映画)
4.1
大変に評価の低い映画だが、私はこの映画を断固支持したい。いろんな点でかなり愛すべき作品だと思われる。ツイストとターンの効いたストーリー展開もなかなか面白いけれど、役者の演技というか存在感そのものが脇に至るまでホントにすばらしい! まず、ボクは幼い頃この映画でユマサーマンに夢中になった! 幅広いユマのキャリアにおいて彼女が最も美しいのがおそらくこの作品だろう。精神が不安定なためカウンセリングにかかり、性的な暗喩に満ちた夢をうっすらエロスで語る彼女の虚ろな瞳は、ミステリアスにボヤけててゾクゾクする。彼女の治療をしてるのが、こちらもおそらくこの時がいちばん脂ののったリチャードギア。真面目な優男でエロくてイケメンな先生。最高っす! そして、ユマが、私の家族の歴史を姉にきくべきよ、治療に役立つと思うわ、とその姉がキムベイシンガー。ベイシンガーはオバさんのイメージが強く、本作でもまぁまぁオバさんだが、めちゃめちゃイケてる。カッコいい。本作での演技、大変に評判悪いけど、ボクは好きです。てか、この下手さはワザとなんじゃないの? だって、後半は演技マシになってるもん。仕掛けなのでは。で、見るからにエロそうな姉はセラピスト先生に会い、妹が父にレイプされまくってたという衝撃の事実を話した後、その話に催した先生とエッチします。ところが、姉は実はとんでもなく支配的なギャングスタの旦那がいて、こちらを演じるのが筋肉モリモリでイヤらしい顔したエリックロバーツ。こっちはこっちで別のエロさ。エログロい。というわけで、主人公関係者みなエロい。エロティックサスペンス。このエロスに悩殺されます。プラス、他の脇役たちもみんな完璧なキャスティングで、特に、アイザックを助けるラテン系のイケメン君と黒人刑事さんサイコー! で、美人姉妹のお姉さんが、病的酩酊状態のときに旦那をダンベルで殺してしまったってとこからラブサスペンスが二転三転。ボク個人としては、本作は、前半1時間が特に素晴らしく、後半はちょっと面白さが減ってしまってるかなーと思う。話が明らかにならない間のモヤモヤ感がたまらないから、事件の全貌が明らかになるとちょっと残念。後半パワー系で攻めるよりもうちょいミステリ系で攻めて欲しかったな。とはいえ、全然魅力的よ! 映像的にも音楽的にも、ヒッチコックのめまいや昔のフィルムノワールへのオマージュ感がてんこ盛り! ちなみに、女って怖いなー、と最も強く思うのが、男との関係において以上に、女同士の関係においてだね。ぜんぜん信用できひんやん。で、いろいろバタバタあった最後の、お前、選ぶシスター間違ったんじゃね?はワロタ。諸手を挙げて賛同。てか、どー考えてもユマサーマンの方が段違いの美人やから! 最後車に乗る前の美しさ凄い! そして、エピローグのゴージャスさ! 最高! まー話が強引に進みすぎではあるよ! でもそれはいいんです。とにかく視覚的、聴覚的にゴージャス! ボクはそれで満足っす。それではみなさん、良いお年を!
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