ななこ

エターナル・サンシャインのななこのレビュー・感想・評価

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.9
二度目の鑑賞。

「忘却はより良き前進を生む」

ニーチェの言葉だそうですが、はたしてこれが本当に良いのかどうか見終わった後も私には分かりませんでした。

ただ、本当に好きな人が出来た場合、それを記憶の中から消し去るのは容易なことではなく、多くの時間を必要とします。思い出しては消そうとして、また思い出しては消そうとしての繰り返し。そう、この映画にあった記憶を消す作業みたいに。
いったいいつになったら自分の中から消えてくれるのか、自分でも嫌になるくらい、本当に好きな人というのは自分が思っている以上に大切で、心から求めている存在なのだと思います。私も含め、多くの人は失ってからそれに気づくんですよね。悲しいことに。

この映画の主人公も、博士達が記憶を消している最中に彼女が本当にかけがえのない存在だと気づき、大切な記憶を残すよう試みます。

「忘却はより良き前進を生む」

前へ進むためには忘れることも大事なのかもしれません。でも、本当に、本当に消してしまってもいい記憶なのか、自分の中から消し去る前によく考えた方が良いのかもしれません。自分にとってかけがえのない、本当に大切なものだからこそ胸に留めておくのが辛いのです。そんな大事なものを、捨ててしまう前によくよく考えるべきなのだと、この映画を観て考えさせられました。