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タレンタイム〜優しい歌のericaのレビュー・感想・評価

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)
4.4
"偏見だらけの世界は 僕の永遠の敵"

人生初のマレーシア映画🇲🇾
マレーシアには行ったことあるけど、マレー半島には行かず、ボルネオ島のビーチやジャングルに行っただけなので、多民族国家であるマレーシアの人々の暮らしや文化を肌で感じることはあまりできなかった。
なのでこの映画を通して学ぶことは多かった。

マレーシアは民族構成が非常に複雑で、マレー系、中国系、インド系、その他の民族が各々の文化や伝統を守りながら暮らしている。

今作では、その多様な民族構成故の宗教や文化の違い、そこから生じる問題や人々の葛藤が描かれるが、それらをすべて優しく包み込むようなラストに涙が止まらなかった。。

こんなに優しい映画があるのか、、

後半から涙腺は緩みっぱなし。
元から確執のあったマレー系のハフィズ、中国系のカーホウ(カーホウの一方的な勘違いが大きい)
この2人の関係には特に心を動かされた…

"タレンタイム"(高校の音楽コンクール)でハフィズが歌う"I go"。
この歌がもうすごく良くて、沁みた、、
そしてそこにカーホウが入ってきて、二胡という中国の伝統的な弦楽器でコラボレーションするんだけど、ここで涙腺が壊れた(笑)
それぞれの民族衣装を着用した2人がハグするラストの図がもう尊すぎて本当にやばかった。。

「判決、ふたつの希望」や「バジュおじ(省略)」のときも思ったけど、国や宗教や文化の違いを越えて両者が歩み寄る姿に本当に弱い。

小さな劇場だったから特に感じたけど、ほとんどの人が涙を流していたと思う。

はぁ〜素敵な映画だった。心が浄化された。

リンギットもまだ少し残っているし、いつかマレー半島にも行ってみようと思います
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