タレンタイム〜優しい歌の作品情報・感想・評価

「タレンタイム〜優しい歌」に投稿された感想・評価

とても優しく素晴らしい作品でした。
タレンタイムという音楽コンクールの本番を迎えるまでの高校生の恋愛や友情を描いた群像劇。
メイン的な人物は4人いるのですが、その4人の想いとか抱える悩み、複雑な家庭環境をそれぞれ丁寧にしっかりと描いているのでストーリーにあつみがあるし、それぞれに感情移入しやすくなっていて、脚本とか演出が素晴らしいなと思いました。
そしてメインで出てくる2曲の音楽もよかった。
流れるシーンでの歌詞と人物の感情がとてもマッチしていて印象的なシーンになっていました。
群像劇としてもしっかり作られていたし、マレーシアという社会を描きつつ、爽やかな青春映画に仕上げているのもよかったです。
きっこ

きっこの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

エドワード・ヤンへ捧ぐ

クーリンチェ少年殺人事件の前に流れた予告が本作のもので、
冒頭とラストのシーンのシンクロぶりに驚きました。2007年にエドワードヤンが亡くなって、ヤスミン・アフマド監督も何かしら感じるところがあったのかもしれない。今作が遺作となってしまったけれど、監督がその眼差しを通した世界を劇場で見ることができたことは単純にうれしい。
小津映画をみたときにギドクやエドワードヤンの映画が思い浮かんだように、本作も映画の連鎖の一つとなっていくのでしょう。
「音楽」「聾唖」に「恋」。壁を越える物語の常套手段ですが、
音楽は世代や国、宗教などを超えて"好き"でつながれる。まだ、何者にもなっていない若者たち。
その若者に託した思い。
さらなる飛躍が見たかったけれど、その後はまた誰かが担い手となってゆくはず…。
そうしてこれからもヤスミンワールドに出会える人が増えるといいな。
とても優しい映画。
ドビュッシーの「月の光」にのせて差し込まれる風景が最高でした。風にそよぐ木々に、心を奪われました。
aoiiiide

aoiiiideの感想・評価

4.2
引き込まれて抜け出せなくなる
みかん

みかんの感想・評価

3.7
みんなが誰かを想っている。思いの形はそれぞれ。伝わらないこともある。それでもじっと想いつづける。
エンドロールで流れたO Re Piyaがしみじみと沁みた。
月の光のように生きる人たち。太陽よりもずっと優しく控えめで、自分をすり減らしながら誰かの暗い夜道を照らすような、振り返ったらいつも見ていてくれるような、心配して真昼にも薄っすら出てきちゃうような、何処か寂しそうに微笑む人たちの物語。

マ、マヘシュ。。マヘシュ?マーヘーシューーー!!って心の中で30回はその名を呼んだ。口に出しても聴こえないその魅力的な名前を声が枯れるまで呼びたい気分。なんなのあの表情のみで奏でられる切なさの抒情詩は。。彼の顔をずーっと飽きずに見ていられる。ヘルメットの距離近すぎ問題の時、こっそり天ないを思い出してドキドキが倍増した。(←お前の他に行くとこなんてねぇよby晃のとこです!) あれをチェキ会ならぬヘルメット会として開催して欲しい。クッション半分こ会も良いな。。勿論この想いは正真正銘の恋である。

出ている人がみんな味のある良い顔をしてて、全員をもれなく好きになってしまう所謂〝カウリスマキ現象″が起きてしまい、誰にでも自由自在に肩入れできる。今なら誰の心の声も代弁できそう。どうしてあんなに繊細で瑞々しい水彩画のような心模様を、ユーモアさえ添えて鮮明に描き出せるの。素朴で公平であたたかくて隅々までみっちり真心が通ってる。この作品が一枚の絵になったらよく風の通る窓際に飾りたいな。

そもそも「タレンタイム」の意味を全然理解してなかったけどかなりストレートな音楽映画だった。嬉しい誤算。そして出てくる歌が全部良い。映画の救世主ドビュッシーにも負けてないし、特に真っ直ぐなハフィズの歌声には逐一胸を打たれてしまった。病室でのお母さんとのやりとりも。。あんな面食らうほど直球の親子愛を描いてクサくならないのはもはや魔法だな。そして満を持しての、二胡の彼のスマート過ぎる殻の破り方は泣けるし微笑ましいしなんだよもう。。最高かよ!ってなって気づけばボロボロに泣いてた。何処を抽出しても主成分が愛の映画だった。本当は言いたい事はそれだけなのに、やっぱり言葉はお喋り過ぎるな。
みるこ

みるこの感想・評価

4.8
歌が流れるたびに楽しくなったり切なくなったり。感情に訴えかけてくる映画だった。
今までみてきたアジアの映画の中では特に異色な作品。驚きだった。
素敵な映画。また観たい。
somebody

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4.3
中盤からずっと泣いてた。
Magnolia

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3.7
タレンタイムとはマレーシアの高校の音楽会のこと。
音楽会で披露する曲の練習を重ねる学生は民族、宗教、家庭環境、恋愛、様々な葛藤を抱えているがその奏でるメロディがときに優しく聞こえたりときに哀しみを帯びて聴こえたり。
タレンタイムで耳の聞こえない彼を想いながら弾語りする女学生をじっと彼女を見つめることしか出来ない彼の姿が切なく切なくて。
いつもアフタヌーンティーの給仕しているメイドが英国のアンティーク家具に囲まれた部屋で一人演奏するドビュシーの「月の光」が多国籍なマレーシアを表していた。
マレーシアの伝説的監督、ヤスミン・アフマド。というのをつい最近知りました(^_^;) 。そして彼女の遺作にして最高傑作の呼び声高い本作、ようやく鑑賞^_^

タイトルの『タレンタイム』とは、多民族国家マレーシアの高校で開催される音楽コンクールの事。参加するのは人種も宗教も話す言葉も異なる生徒たち。そして彼らを見守る大人たちも多種多様。

恋をしたり、嫉妬したり、笑ったり、肉親の心配したり、悲しんだり、、一見どこの国にもありそうな青春群像劇なんだけど、そこには個人の力では如何ともしがたい異文化間の隔たりがあり、、、だから日本ではちょっと考えられない様な事件や価値観も見え隠れし、、、このカオスがマレーシアという国の縮図なのかなと思う。

で、この映画、何と言ってもピート・テオの音楽が素晴らしい!どうしようもない現実の中、それでも笑いを忘れず顔を上げて一歩ずつ前に進む、、そんなメッセージが優しい音楽と共に心に染みわたる。

ムルーのangelもいいけど、やっぱりハフィスのI go だなぁ。サントラ買っちゃおうかな^_^
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