ろ

酔いどれ天使のろのレビュー・感想・評価

酔いどれ天使(1948年製作の映画)
4.7

「我ながら時々考えるね。俺は天使みたいなもんだって」


痺れる…って、黒澤さんの作品を観るたびに思っちゃいます。だって、震えるぐらいにかっこいいんだもの。

若いヤクザ・松永(三船サン)の傷の手当てをきっかけに、彼が結核に侵されていることを知る医者・真田(志村サン)。真田は松永に治療を勧めるが。


タカ兄がね、いいんだ。
「なんだと、このヤロー!」ってやりあって、去っていく三船サンに、いろいろ投げちゃう。躍動感、すごいよ。でもお酒の瓶を手にした瞬間、我に返るんだね。(そして、ぐびっと飲む)

あるヤクザから、女性を匿っているタカ兄。
甘い考えの彼女に喝を入れ、ムシャクシャしながら白米をかきこむ。それでも腹の虫が治まらないから、ご飯にお箸を突き刺しちゃう。静かな場面だけれど、感情がこれでもかと動いているの。


体がどんどんボロボロになっていく。
松永はついに喀血してしまう。
そんな中、慕っていた兄貴分が自分のこと、本当は大事に想っていなかったことを知ってしまう。
女もカネも、縄張りも取られ、その界隈で人気者だった松永は、一気に白い目で見られるようになる。

兄貴分と対峙する場面。
じりじりと寄る姿が三面鏡に映る。
ペンキまみれになりながら、ナイフを突き、避ける二人。もう本当にかっこいいんだ。


「ねぇ、先生。理性さえしっかりしてれば結核なんかちっとも怖くないわね」

「結核だけじゃないよ。人間に一番必要な薬は、理性なんだ」









※コメント欄 自主閉鎖中m(__)m