僕はジャックの邪な心です

血と骨の僕はジャックの邪な心ですのレビュー・感想・評価

血と骨(2004年製作の映画)
4.0
舞台は1920年代の日本、戦前の物語。
日本のプロ野球が初めて始まった時だそうです。

朝鮮/済州島から日本/大阪に出稼ぎ労働者として移民をした金俊平(ビートたけしさん)とその一家が、移民をした朝鮮人の組織を形成する様にカマボコ工場を営むが、そこには労働基準法を越えた悪循環な職場環境、日々の生活で見えてくる金の本性、身内には無間地獄の暴力、他人には死ぬまで追い詰める借金取り、最低最悪そして最強の親父が生まれた悲劇を呪うしかない。

人間性を疑う親父さんの金欲と性欲に塗れた人生を垣間見る映画、彼の捨て子(オダギリ・ジョーさん)が成人になってカマボコ工場に転がり込んで来て、金の息子の金正雄が兄貴として慕い兄貴の別れ際の言葉で勉強をしろと言われても金の血筋と生活の中で親父に似て来る描写があるのは何とも皮肉です。
金俊平は、献身的な奥さんを殴り無理やり性交し、発酵した蛆がたかる豚の生肉を無理やり食わせ脳の病気にされ、この病に侵された奥さんをダシに使い介護に雇った女性を愛人にした挙句、自らの手で奥さんを殺してしまいます、嫁に出した娘さんの葬式もグチャグチャに踏み倒します。
こんな父親であり1人の人間の何処に共感出来るのか、まさに怪物です。
最後の食事シーンは現実的な報いです、誰にも相手にされず疎外され社会の外れで消えて行く姿はまるで空気その物です。

役者さんの怪演では特にビートたけしさんとオダギリ・ジョーさんが素晴らしいです、表紙の一家団欒の図が印象的で頭から離れません、大日本帝国を敬う中で朝鮮の魂を忘れず母国の風習を行ったり、現地の言葉で会話する所は、ケヴィンの家庭環境に非常に似ていますフィリピンの料理を食べて、フィリピンのイロンゴの言葉で話して、あの頃は楽しかったなぁ〜(*^^)o∀

余談:金俊平のリーダーシップ性の強さは凄い、何事も思いつきで金稼ぎに勤しむ、その代わり周りとの協調性が全く無いのです。