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ママと娼婦のnagashingのレビュー・感想・評価

ママと娼婦(1973年製作の映画)
5.0
殺しても黙らなそうなレオーを虫の息まで追い込むフランソワーズ・ルブランのキレッキレな舌鋒にゾクゾク。「ティーポットの注ぎ口に似た古びたペニス」とか「いつも胸ばっかりの中途半端な愛撫」とか、自分の彼女に言われたら立ち直れそうにない。「あなたにぴったりの落書きを見つけた。『愛への執着は死に通ずる』、その下に『死ね、ナルシスト』」って……。完全に薄っぺらさを見透かされてとっくにライフはゼロなワナビーニートに「なに書いてるの?自伝?」もエグすぎる。エンディングから爪弾きにされるベルナデット・ラフォンの孤絶が、本作の犠牲となったカトリーヌ・ガルニエの自死と重なるさまは圧巻。
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