【『死ぬまでに観たい映画1001本』劇映画のラスボス】
今月末からユーロスペースでジャン・ユスターシュ祭りが開催されます。『死ぬまでに観たい映画1001本』ガチ勢にはありがたい企画です。
7時間に及ぶサイレント映画『レ・ヴァンピール』、同じく7時間コースの難解映画『サタンタンゴ』と並び、ラスボスレベルで観客に真剣勝負を挑んでくるのがこの4時間コースの『ママと娼婦』なのです。
割とハードコアシネフィルに好かれている作品ですが、個人的に『サンタクロースの眼は青い』あたりからならした方がいいぞといいたい。
本作は、クズなニートボーイのネチネチした会話を延々と魅せられる作品です。ユスターシュが意識したモーリス・ピアラの『私たちは一緒に年をとることはない』で描かれるクズのネチっこいアクションと比べると起伏がなく、かといって、婆さんがジャガイモを剥きまくるのを延々と魅せる『ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン』と比べると《覗き見》的面白さもない。
唯一、街中での車のショットがイカすくらいで、あとはユスターシュのマスターベーションを全身に浴びて窒息するのみです。
Not for meだった場合の被害がデカすぎる作品なので、『死ぬまでに観たい映画1001本』全クリ目指している人以外は一度立ち止まってほしい。多分、数本観てから挑んだ方が良いですよ。
ってことでGood Luck♪