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ママと娼婦のMinCのレビュー・感想・評価

ママと娼婦(1973年製作の映画)
5.0
うわ、これ凄い〜。尺も長いんで、も少しゆるめの映画かと思って臨んだら思いのほかガチに傑作やったわい…ふぅ、やれやれ。
ジャン=ピエール・レオー演じるアレクサンドルは、ジャン・ユスターシュの分身。カフェに行くか、部屋で音楽かけてるか電話してるか。ダメダメヒモ男だけど窮地に立たされたり必要に迫られるとやたら弁が立つし、なんだか魅力的で(手にしてる書物は『失われた時を求めて』、数々の映画からの引用とかね)、やっぱモテる(そりゃあもう美女ばかり)。カフェでの真正面からのショットは鬼気迫るものがあった。
奔放な性生活をあっけらかんと語る女に呆気にとられるも「働いてる人達って、もっと堅実だと思ってたよ」。うわー出たー!あえて、働かないんだね?
ママと娼婦とは酷い言い草ながら言い得て妙、3人での戯れは修羅場なのか結果的に両手に花なのか。こういう無茶苦茶で整合性なくて何してるんだかわからないけど妙に魅力的な人物が好きになってしまったりとかって…繰り出されるパワーワードにまんまと惑わされたら破滅やで〜

ずっと見たかった作品だったので、スクリーンで見ることが出来て本当にありがたい。とても良かった。
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