ねこ無双

ブロークンのねこ無双のレビュー・感想・評価

ブロークン(2008年製作の映画)
3.0
『ハイドリヒを撃て』を撮られてる監督さんとは知らずに観てました。
もともとは写真家出身だったそうで、映像の見せ方も凝っているのかも。
映し出される世界はいつも曇り空のような暗めトーン。

車での衝突事故に遭った彼女は事故の断片しか思い出せず、その前後の記憶も思い出せない。
退院後、再会した彼氏にどこか以前のような温かみを感じない主人公。
彼は彼じゃないような気がする…。
そして、仲の良い家族へと迫る不審な影。

劇中、鏡を割ると7年の不運と出てくるセリフ。
度々象徴的に割れる鏡。
事故の後遺症に依るものなのか、それとも本当に恐ろしい何かが背後で起こっているのか、はじまりはわかりません。
やたら鏡が割れるので、少しその後の変化に注目した方がいいのかも。
途中まったりに感じるところもあるけど、最後はストーリーがどのように変遷するか気が抜けません。

カプグラ症候群というキーワードや、自分のドッペルゲンガーらしき姿。
それは果たして幻覚なのか、現実なのか。
自分のドッペルゲンガーに出会ってしまうと死んでしまうという説もありますね。

ところで、もし仮に自分のドッペルゲンガーに会ったら、自分とそっくりだって気づくものでしょうか?
あの人なんか似てるな〜くらいにしか案外思わなかったりして。