この映画を観たのは、まとわりつく死の匂いから遠ざかりたかったからで、まあ失敗した訳なんだけど、それとは別として深夜に観るにはぴったりの映画だった。
お洒落だったな。こだわりのカットは正直たまに苦笑しちゃうけど、全体のまとまりとして画面が終始綺麗な映画だった。
死の匂いを離してくれなかったけど、観て良かったとは思う。グサグサになるわけでもないけど。
個人的な話をする。急にいなくなった好きな人の笑顔を見て、心底むかついてしまって、ばかばか！って怒りたいのにもう届かない、そういう虚しさにやられてた。どんなに虚しくなっても、私は死なないから、同じところに行けなくて、辛くなってた。終。
どうしても切れてしまう縁や復元できない連絡先が沢山あって、過去をみると後悔たっぷりだけど、逃げちゃいけないんだなと思った。私は縁を切って逃げるタイプなのでぎくっとした。愛は伝えなきゃだめなんだ、って、そんな我ながら陳腐な感想に落ち着いた。
キスが遠い恋愛映画って好き。見やすかった。どうしても俗っぽいので、こういう恋愛(をジュード・ロウと)してみたい！！と思いもした。
これは本当に夜に観る映画だなぁ。
