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ベスト・キッドのSugarOnMeのレビュー・感想・評価

ベスト・キッド(1984年製作の映画)
3.8
ロッキー①の監督が撮った、まさに空手版ロッキー。

空手を通じて、いじめられっ子のダニエルと師匠ミヤギさんの友情物語とダニエルの成長を描いています。

なんと言ってもミヤギさん役のパット・モリタが素晴らしい。登場するなり、ハエを箸で掴もうとしている、風変わりな 老人ですが実は空手の達人。とぼけた事を言ったり、空手は頭や心でやるものだと優しく、時に厳しく教え未熟な少年を育て行く。モリタさんのゆっくりで聞き取り易い英語も親近感があります。アカデミー賞にノミネートされたのも頷けます。

対して主人公ダニエルが、頭の悪く、自分勝手な所にイラつきます。勝てもしないのに何度もケンカを売ったり、試合までダニエルに手を出さないと言う条件になると、調子に乗って挑発する等、もう少し純粋な少年だったら良かったと思います。いじめっ子のジョニーの恋人だったアリがそんなダニエルに惚れるのも疑問がありますが。お嬢様の彼女の方がよっぽど賢くたくましく見えます。

いじめられてはかりなダニエルに空手を教えるのですが、先ずはワックスがけにペンキ塗りとダニエルは不満を垂らしますが、これが空手の防御の形であると気付くシーンと、ミヤギさんの奥さんが妊娠での合併症で亡くなったと告白するシーンがとても印象的です。

ラストの空手大会は友達の家に行き、VHSテープを何度も何度も巻き戻しては見ていました。

ロッキーと同じく、ビル・コンティの 音楽とSurvivorのThe Moment of TruthとJoe EspositoのYou're The Bestと言ったサントラもいかにも80'Sの青春映画ぽいですね。

127分とちょっと長めなので、空手の稽古期間のアリとのデートシーンは削除しておけば、もっと素晴らしくなったのに残念です。

今はジョニーが主役のドラマでこの30年後を見る事が出来ますよ!
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