イチロヲ

マジェスティックのイチロヲのレビュー・感想・評価

マジェスティック(1974年製作の映画)
3.5
スイカ農園を運営する元傭兵の男が、路頭に迷っているメキシコ移民を雇用しようと努めるのだが、レイシストの横槍を口火にして、ギャング団に狙われる立場にされてしまう。チャールズ・ブロンソンが不条理に立ち向かう、アクション・ドラマ。

本作のブロンソンは、世間ズレしたストイックなニヒリスト。私利私欲にまみれることは一切なく、「自分の農場のスイカを収穫したいから」という理由だけで、事態の収束を目指す。その言動が、端からすれば奇人にしか見えない。

主人公の敵対組織は、警察から逃げ腰になりながら、収穫したスイカを破壊する。この後の凄惨な嫌がらせへの布石かと思わせておきながら、別に何も起こらない。しかし、主人公はしっかりと大ダメージを受けている。この膝カックンこそが最大の魅力。

クライマックスの息詰まる潜入ミッションは、なかなかどうして見応えあり。例に漏れず「ブロンソン強すぎ問題」が発生しているが、我々は強いブロンソンが見たいわけなので、これでイイのだ。
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