ひる子

ゆれるのひる子のネタバレレビュー・内容・結末

ゆれる(2006年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

当時はオダギリジョーが苦手で観ていなかった。

我が家は三姉弟の私が一番上。
下弟二人は子供の頃から徒党を組み何かと私を敵とし、仲の良い兄弟。
それは今でも変わらず。
その仲には私は絶対に入り込めない。
なんて仲の良い兄弟だと傍目にも感じてたけど、この映画で見方が少し変わった。

オダギリジョーは嘘の証言をしたのか?
真実の証言か?
どちらにしても、兄を庇うことをやめ兄を突き放した瞬間。

オダギリジョーはなんとも純粋な素直な役どころでした。
逆に言うと、その場の感情に容易く信念が流されるバカ。
弟の一人にそっくり。

冒頭のシーン。
オダギリジョーとお父さんが喧嘩し、香川照之が止め、溢れた飲み物を拭く香川照之の足にこぼれ続ける飲み物を、オダギリジョーは哀れんで見ていた。

あの表情はずっと兄を蔑んできた現れだと思う。

兄は弟の沸点をよくわかってる。
弟はずっとただの自分の理想とする兄ちゃんでしかなかった。


真実は明かされないけど、兄の手首の傷は、助けたかったけど助けられなかった傷だと私は思う。

私なら…バスにそのまま乗るな。
だって、弟変わってないんだもん。