chaooon

ゆれるのchaooonのレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
4.0
タイトルの通り、ホントゆれる。
途中まではお兄ちゃんの心の奥、抑圧された人間の感情の深い闇みたいなのに怖さを感じちゃったけど、ストーリーが進むにつれて、その感じ方もなんかゆれた。

実際のとこはどうだったのか、これは見る人の判断に委ねられる感じでしょうか?
事実とその認識は必ずしもぴったり重なるわけではない。先入観や感情による捉え方で、見え方も変わる曖昧さ。人間は結局、見たいものを見たいように見るだけなのかなぁ。弟の感情がストーリーの中でゆれるように、見ている側もゆれたゆれた。

実際の映像描写とかセリフでわかりやすく見せるのではなくて、その情景がまるで眼に浮かぶような間接的な表現がすごいなぁと思った。
無音の情景の中に映し出される流水と弟の表情。
料理の途中で放棄され、時間が経ってドロっと中身が出たトマト。
夕涼みに響く男2人のイビキ。

邦画ってついつい後回しにしちゃうけど、たまに見ると良い。もっと見なきゃだわ。
これも公開時から見たい見たいと思いつつ後回しになっていて、やっと見れた!でも大人になってから見てよかったかも。

香川照之にめっちゃ引き込まれる。
そしてオダギリジョーがカッコよすぎる。ハマり役だ。
真木よう子が若くて可愛い!
chaooon

chaooon