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LIVE FOREVER リヴ・フォーエヴァーのbluemomday0105のレビュー・感想・評価

3.6
冒頭で喋り出すバンドマン2人。見たことある気がするけど誰だろう…と思ってたら、無名のオアシスのコピーバンドのメンバー。この掴みがホントに英国すぎるww

90年代のブリットポップブームとアメリカへの逆襲。本作品はトニー・ブレアの台頭に始まりダイアナ妃の逝去と共に去ったムーブメント=ブリット・ポップと、その周辺と90年代半ばの「クール・ブリタニア」を扱っている。
ストーン・ローゼズが沈黙しカート・コバーンがこの世を去ったエアポケットに生まれたたくさんの「シュッとしたバンド」たち。
リアルタイムで見ていたから非常にあの頃の活気が懐かしく感じた。

オアシスとブラーのチャート争いとか懐かしい! Some Might SayよりCountry Houseのが好きだしオアシスよりブラー派だったけど、全曲歌えるのはオアシスの2ndのほうだった。
こんな少年漫画みたいなタイマン展開に世界が注目するほど、あの頃の英国ミュージック・シーンは主人公だったな…

90年代半ばは、これまでアメリカの影響を強く受けてきた英国の逆襲だった。自分たちの文化が周りがチープで手軽で似たように変えられていくことに対する怒りを、音楽やカルチャーでぶっぱなしていた。途中で出てくるNME?かの表紙の「YANKEE GO HOME」、まさにこれが原動力だったんだろう。
因みにいまこれをメジャーでやってるのが、ブリットポップバンドと同世代のマシュー・ヴォーンだと思います。

当時のミュージシャンのコメントや映像楽しいんですが、PULPのジャーヴィス・コッカーとスリーパーのルイーズ・ウェナーの聡明さを感じるインタビューは見応えあり。ジャーヴィスのコメント力は有名だけど、ルイーズがこんな頭がいいとは知らなかった…ルックスよすぎて印象が変わった感。現在は小説家として活動されてるのも納得。
あとどこか皆自嘲的なんだけど、マッシヴ・アタックの3Dだけはそんなん知るかって感じでいい意味で浮いてるのがいいw

ネブワーズで栄華を極めた一番の勝ち組=オアシスの2人に比べ、インタビューに応じるデーモンはあまりいい状況ではなく、やや憐れみを帯びた語り口で哀愁を感じる。しかし出身がロンドンのイーストエンドで、幼少の頃いろんな人種の人たちに囲まれて過ごしたというエピソードは、去年のGorillazのコーチェラでのステージを観たら非常に納得がいくし現在に結びついてるなと腑に落ちたし興味深かった!
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