のだめ

ツレがうつになりまして。ののだめのレビュー・感想・評価

ツレがうつになりまして。(2011年製作の映画)
5.0
ツレがうつになりまして。

なんだか、ツレは私と同じだ。
わたしは、双極性障害です。
だから、ツレの気持ちが分かる。そして、ハルさんは妹だ。
妹と二人暮しをしているから、普段はこんな感じ。
出来ないことはしなくていい。
無理しなくていい。
自分らしさでいていい。
迷惑だとか申し訳ないとか思わなくていい。
本当にそのままです。

うつ病や双極性障害とか心の風邪は本当に周りからは見えないから、こうした映画はとても有難いです。

言葉は知っていても、実際どんな感じなのかは本人しか分かりません。
辛さも、寂しさも、情けなさもみんなに迷惑かけてしまってると常に思ってるし、かと思えば症状が良くなって病気が治った!と嬉しくてどこでも飛んでいきたくなる気持ちもある。
でもまた、お日様がどこかへ行ってしまって傘が必要になることも。

病気のことを全部理解して貰うことは難しいけど、支えてくれる皆がそばに居てくれる、気使ってくれる。人の温かさはそばにあるから、だから少しずつ前に進もう。

そんな気分にさせてくれる素敵な映画です。

焦らなくていい、自分のペースでゆっくり進むそれが1番の治療法なんです。

これは同じ病を持った人が共感を得る映画になってるんじゃないかなぁ?と思います。
鬱になった人に対してどのように接したらいいのか、どのような言葉をかけたらいいのか、もっと深く描けていたら良かったのかも?これは、ツレの気持ちが自分に重なるなぁって思いながら観ていたので、例えばハルさんがイライラしてるのに、それを分かっていながらもしつこく声をかけてイライラをつのらせて、とうとう怒鳴られる。(たぶん自分の存在を試すため?自分も同じことする)そうなると、自分は居なくていいってすぐ考えてしまうので、ツレがお風呂場で自殺しようと考える行動も凄くわかるし、ハルさんに自分があの時思った事を言葉にしていた時のツレの言葉が共感できてわたしは涙が止まらなかった。

本当に素敵な映画なので、色んな人に観てもらいたい。
のだめ

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